退職した際、社会保険の被保険者資格を失ってしまうため、保険証は退職日の翌日から使えなくなってしまいます。
その為、本人の分と扶養者がいる場合は扶養者分の健康保険証を会社に返却しなければなりません。
会社側もまた、社員の退職日から5日以内に健康保険証を被保険者資格喪失届と共に、加入している組合に返却する必要があります。
この会社側の手続きが終わらないと、退職後にご自身が国民健康保険に加入したい場合や、次の転職先が決まっていて、新しく社会保険に加入したい場合に困ってしまうため、まずは退職者側が早急に保険証を会社へ返却しないといけないのです。
返却方法としては、会社まで出向いて直接渡す必要はありません。
おそらく会社の人と顔を合わせるのが辛いという方も多いと思いますで、内容証明郵便を利用して、「いつ、どのような内容のものを、誰から誰宛に差し出されたか」ということを証明できるようにすると確実です。
退職代行にこれらも任せた場合、一度代行業者に送っていただいてから会社へ送るという流れになってしまい、結局は代行業者か会社への郵送が必要となってしまうので、ご自身で直接会社へ送った方が楽ですね。
他にも返却物(会社からの貸与物)があった場合は、それらと一緒に送る手続きを済ませた方が手間は一度で済むので、他の荷物と一緒に返すと良いでしょう。
一応、保険証を返却した後でも病院で受診できますが、医療費は全額自己負担となります。
後日、払い戻しの手続きをすれば、加入した健康保険から保険適用分の金額が「療養費」として返金されますが、最初に高額を支払う必要が出てきますので、お金の準備が必要です。
また、転職先で社会保険への加入手続き済みで保険証の交付を待っているならば、「健康保険被保険者資格証明書」を発行してもらうことで、保険証代わりとして使用できます。
万が一、もう使えないはずの保険証で病院を受診してしまった場合、加入していた健康保険組合に負担した分の医療費を返納する必要があるので注意してください。
被保険者資格を失った後に何らかの保険に入る必要が出てきますが、選択肢もいくつかあり、それに伴って手続きも必要となってきます。
こういった手続きも退職代行がアフターフォローとして行っている場合もありますので、頼んでみると良いでしょう。