退職代行を使って会社を辞める時に気になるのは、会社側がきちんと退職の手続きを行ってくれるか否かではないでしょうか?
退職の手続きをきちんととってくれなければ、退職後の自分が困ることは確実です。
手続きの内容としては、「離職票の発行・雇用保険被保険者証の発行・源泉徴収票の発行」です。
離職票は退職した後に雇用保険の失業給付をスムーズに受け取れるようにするために、ハローワークによって発行される書類です。
会社は退職者からの求めがあれば、ハローワークに交付手続きをする義務があります。
離職票には、雇用保険の資格がなくなったことを記載する「雇用保険被保険者離職票-1」と、退職前の賃金の支払い状況と離職理由が記載された「雇用保険被保険者離職票-2」があります。
次に雇用保険被保険者証は雇用保険の加入者であることを証明する書類です。
こちらは転職先の会社へ提出する必要があります。
そして、源泉徴収票はその年(1月1日~12月31日まで)に会社から支払われた給与やボーナス、退職金などの総額と、その中から差し引かれた所得税の金額がまとめられた書類です。
年の途中で転職した場合は、転職先に渡す必要があります。
また、転職せずに起業する方や暫く仕事をしないという方も、源泉徴収票を使って自分で確定申告をしなくてはなりませんので、貰う必要があります。
その他、転職先が「退職証明書」の提出を求めてきた場合には、こちらも必要となります。
「退職証明書」とは退職した事実を証明する書類のことで、退職元の会社が発行し、書類には退職年月日や使用期間、退職元での業務内容、直近の給与額等が記載されます。
上記の必要書類がないと、失業保険を受け取ったり転職したりする時に困りますが、退職代行を使おうが使わまいが、退職の手続き自体は会社がしなければならない義務なので、基本的に書類は受け取れるはずです。
しかし、退職業者によっては、いい加減な代行で退職だけして後は知らんぷりを貫いたり、会社とトラブルを起こしたことによって書類が送られて来ず、いつまで経っても退職が完了しないという問題も起きているようです。
また、これらの当たり前の手続きの要求を、オプションと評して高額な追加料金を請求されることもあります。
ですから、退職後のことも考え、安価すぎる業者や口コミや実績が載っていない業者は避けたり、上記の内容を確認してから相談・依頼をすると良いでしょう。